人生の最期を穏やかに迎えるために、「葬儀をどうするか」を生前に決めておきたいと考える方は増えています。
しかし、「何を決めればいいのか分からない」「家族に負担をかけたくない」という不安も多く聞かれます。
終活の目的は「死の準備」ではなく、残りの人生を自分らしく生き、家族に安心を残すこと。
今回は、葬儀会社の視点から、後悔しない終活を進めるための5つのステップをわかりやすく紹介します。
ステップ① エンディングノートを作成する
- 思いや希望を整理する“第一歩”
- 書き方は自由でOK
- 家族に伝えたいこと(医療・介護・財産・葬儀希望など)を記録
エンディングノートは、あなたの人生をまとめ、家族への想いを伝えるツールです。
形式は自由で、市販のノートや自作のメモでも構いません。
重要なのは「もしもの時、家族が迷わないようにしておく」こと。
医療方針、葬儀の希望、連絡してほしい友人、ペットの世話などを記しておくと安心です。
最近では、デジタル版(クラウド保存タイプ)も人気を集めています。
ステップ② 遺言書を作成する
- 財産分配のトラブル防止に必須
- 「自筆証書遺言」か「公正証書遺言」を選ぶ
- 専門家(司法書士・弁護士)に相談を
遺言書は、遺産相続のトラブルを防ぐための重要書類です。
「うちは財産が少ないから必要ない」と思っていても、
不動産や預金が少しでもある場合、相続時に意見の食い違いが起きることも。
法的効力を確実にするためには、公証役場で作成する「公正証書遺言」がおすすめです。
費用は数万円ほどですが、安心感は格別です。
ステップ③ お墓を探す
- 生前に選ぶ「寿陵墓(じゅりょうぼ 生前にお墓を建てておくこと)」は人気上昇中
- 墓じまい・永代供養などの新しい選択肢も
- 家族構成・宗派・交通アクセスを考慮
お墓は「建てる時代」から「選ぶ時代」へと変化しています。
近年は、子どもに負担をかけないために「生前購入(寿陵)」を選ぶ人が増加中。
永代供養墓や樹木葬など、宗教にとらわれない新しい形も広がっています。
お墓を選ぶ際は、家族が通いやすい場所・費用・管理体制などを総合的に比較しましょう。
ステップ④ 葬儀方法を決める
- 家族葬・一日葬・直葬など多様化
- 「誰を呼ぶか」「どんな形にするか」を事前に
- 葬儀社との相談で費用・プランを明確化
葬儀は「形式」よりも「想い」が重視される時代になっています。
家族だけで静かに送りたい場合は「家族葬」や「一日葬」も人気です。
事前に希望の葬儀スタイルを決めておけば、遺族の負担を大きく減らせます。
複数の葬儀社から見積もりを取り、費用とサービスを比較しておくのがおすすめです。
ステップ⑤ 生前整理を行う
- 不要品整理・デジタルデータ整理・思い出品の保管を
- 「片付け」=家族への思いやり
- 専門の「生前整理サービス」を活用するのも◎
生前整理とは、残された家族が困らないように身の回りを整理しておくことです。
衣類や家具だけでなく、スマホ・PC・SNSなどのデジタルデータも忘れずに。
「これは残したい」「これは処分してほしい」を明確にすることで、家族の負担を大幅に軽減できます。
整理が苦手な方は、専門業者や地域の終活アドバイザーに相談してみましょう。
終活は「今をよりよく生きる」ための準備
終活とは、死の準備ではなく「生の整理」です。
エンディングノートを書きながら、自分の人生を振り返ることは、
残りの時間をどう生きたいかを見つめ直す貴重な機会になります。
八光殿にはオリジナルのエンディングノート「未来創造ノート」があり、事前相談を通じて「あなたらしい最期」をサポートしています。
ぜひ今日から、少しずつ終活を始めてみてください。