お葬式コラム

また会おうね!と伝えるお葬式…世界のお葬式事情(ハワイ編)

風習
- 2023.02.01(水)

太平洋に位置するアメリカ合衆国50番目の州、ハワイ。豊かな自然に恵まれた8つの島と100以上の小島で構成され、世界屈指のリゾート地として知られます。人口は約140万人。人種も宗教も非常に多様で、お葬式についてはアメリカ本土にはない独自のしきたり、風習があるようです。

 

ハワイでは、親族等が他の島やアメリカ本土にいる事が多いため、親しい人が亡くなってもすぐにお葬式を行わず、大体1ヶ月後にお葬式をするケースが一般的です。通常ご自宅で亡くなると、ホスピスがご遺体の引き取り手配などを行います。そして10日以内に火葬され、遺骨または遺灰となってご自宅に戻り、後日お葬式を行う流れになります。

 

お葬式は、チャペルや寺院で朝の10時半から12時まで行われることが多いようです。ビーチでお葬式をされる方もいます。

服装は、喪服を着ることは殆どなく、男性はアロハシャツ、女性は普段着より少し特別な服で参列します。

お葬式が終わると、昼食が振る舞われますが、コロナ以降は参列者に弁当をお渡しすることが増えているそうです。

遺骨または遺灰は、2〜3日中にお墓に埋葬されます。

 

ハワイ特有のしきたりとして、お香典の習慣があります。

アメリカでは、お葬式にシンパシーカードというお悔やみ用のカードを持参するのですが、ハワイではカードと共にお金を渡すことが多いようです。

金額は20ドルから100ドル位で、香典返しは特になくお礼状が届くと言われています。

 

またハワイでは、死は悲しみだけではなく、故人の新たな旅立ちをお祝いする儀式として考えられています。こうした背景から、お葬式ではハワイアンバンドの演奏やフラダンスなど、明るい演出が一般的です。そして最後は、みんなでA HUI HOU!(アフイホウ)と言って見送ります。A HUI HOU!は、「また会おうね!」という意味。ハワイ語には「さよなら」と直訳できる言葉が無いのです。

同じ島国ながら日本とは異なる、明るく送るハワイのお葬式。

こうした独自の風習がこれからも末永く続いて欲しいものです。