お葬式コラム

ユーモア溢れるお葬式…世界のお葬式事情(オーストラリア編)

風習
- 2023.04.01(土)

オセアニアで最大の国土面積を誇るオーストラリア。

多民族国家のため、故人の宗教や出身国の文化により葬儀のスタイルが異なります。今回はオーストラリアで最も多い、キリスト教式のお葬式の風習・しきたりについてご紹介します。

 

オーストラリアでは、お葬式がごく身内に限る式と決めていない限り、故人の知り合いであればどなたでも参列は可能です。

その際、事前に参列の連絡をする必要はないそうです。

キリスト教の場合、お葬式は故人が通っていた教会、またはヒューネラル・パーラーといわれる斎場で行われることが多いですが、いずれも日本のような通夜はなく、葬式のみが行われるようです。

お香典の制度はなく、特に何も渡さなくても大丈夫ですが、メッセージカードを渡す人もいらっしゃるようです。

 

お葬式は、牧師様からのおことば、遺族や友人からの弔辞、故人が好きだった曲の演奏、写真のスライドショーなどが行われます。

 

式はおおよそ1時間位。最後に、全員で出棺を見送ります。出棺時には、鳥や風船、シャボン玉などを空に放つこともあります。

お見送りの後は、式場の近くで軽食などと一緒に、参列者と遺族が語り合う場が設けられます。

 

服装は、厳格な式の場合でもダークカラーの服装であればOK。サングラスは自由に付けられます。カジュアルな服装で参列するお葬式も多く、比較的自由度が高いようです。

 

特徴的になのは、弔辞の際、故人に対するユーモア溢れる話をする人がいることで、笑いが起こることも珍しくないそうです。

日本ではあまり見られない習慣なのですが、オーストラリアのお葬式は「悲しい」「寂しい」という感情で終始包まれた雰囲気というよりは、参列者が一丸となって故人へのあたたかい思いを共有する場でもあるそうです。

 

人が亡くなることをお別れとだけ捉えるのではなく、「旅立ち」として笑顔で送ろうとするオーストラリアのお葬式。

日本とは異なる、独自のしきたりがここにも根付いているようです。