お葬式コラム

送る人たちにやさしいお葬式…世界のお葬式事情(ベルギー編)

風習
- 2022.07.01(金)

北西ヨーロッパに位置するベルギーは、多彩な歴史・文化が中世の街並みに残され、ビールやチョコレートなど食べ物のおいしい国としても知られます。

 

そんなベルギーのお葬式は、日本とは異なる特徴がいろいろとあります。

 

1つめは“葬儀の日程”です。ベルギーでは、故人様が亡くなった日から1週間〜10日後にお葬式をするのが一般的です。一説では「みんなが集まりやすい」ことを優先しているらしく、近親者はその間にお葬式の案内状の送付をします。告別式までの間、ご遺体は教会の地下に安置されることが多いようです。

 

2つめは“お葬式の服装”です。基本的に「地味な私服」が多いようで、日本のような喪服や制服などを着る習慣はないそうです。とはいえ、カラフルなサマードレスで参列するご婦人もいらっしゃるなど、自由度が高いようです。

 

3つめは“持参するもの”です。日本ではお葬式のときに香典を渡すのが通例ですが、ベルギーでは冠婚葬祭の時に現金を包んで渡す習慣がないそうです。代わりに花や手紙、写真といったプレゼントを故人様が眠る棺に入れるようです。

 

4つめは“お葬式後の食事”です。ベルギーでは比較的カジュアルなビュッフェが用意されることが多いそうです。ベルギーは多民族国家なので宗教上の理由で食べられないものがある方、ベジタリアンの方が多くいらっしゃいます。こうした背景から、ビュッフェ形式にすることで、どなたにも好きなものを好きなだけ食べられるよう配慮しているようです。

 

最後に、お葬式とは少し異なるかもしれませんが、ベルギーでは“死に方を選ぶ権利”があります。これにより、合法である安楽死を選択した場合は、生前葬をする人もいらっしゃるそうです。

 

日本とは異なる部分も多いベルギーのお葬式。総じてお葬式に参加される方にやさしい配慮がされているが印象的でした。